山の町、老街、鉄道は、台湾人が奮起湖と聞いて思い浮かべる3大要素です。奮起湖は、嘉義県竹崎郷にあり、標高は約1,400mです。

1912年の阿里山森林鉄路の開通後、奮起湖駅は沿線途中で最大の保守基地でした。古くには木材と作業員を運ぶ列車がここに少し長めに停留し、正午近くになると、車掌と乗客が長めの休憩をとっていたことから、奮起湖の鉄路弁当文化が生まれました。同時に、この地が鉄道沿線の最大の商売の中枢と中継地点となりました。

奮起湖の三方は山に囲まれており、居住地がその中に収まる景観から、この地は、「南台湾の九份」と呼ばれています。山に沿って建てられた建物には、長い歳月の痕跡がいつしか刻まれています。約500mの老街をのんびり進むと、ピリリと辛いワサビや愛玉子、タマリロなど現地の特産品の販売店をたくさん見かけます。奮起湖ホテルの横には下駄展示館があり、様々な形式の下駄を展示しています。元来、ここは下駄製造の重要拠点でした。かつての街道は消し炭を敷き詰めていたため、下駄を履くことで快適に歩けたのです。奮起湖の農産品展示センターの近くの歩道を登ると、景観台から奮起湖の集落を眺めることができます。